ESA@オースティンIII

四日目
とあるアメリカ人と研究の相談。新ネタのアイディアを披露したのだけど、面白い結果が出たらまた今度、ということで初対面の挨拶で終わる。英語を話せないアジア人と馬鹿にされた感じ。サンノゼに続き敗北T^T。日本人研究者は英語で損をしているし、日本人を知らない(誰でも英語を話せて当然と思っている)アメリカ人も損をしていると思う。特に若いアメリカ人はそんな感じで、大御所の人ほど日本人研究者と面識がある場合が多く、優しく不慣れな英語を聞きとろうと努力してくれる感じ。そんな被害妄想。


午前中にヨーロッパの大御所の人の発表。まさかアメリカに来ているとは思わなかったので凄いラッキーだ。しかも発表で自分の論文を軽く紹介してくれた。でも、彼の前半の結果は実は他の人の研究で既に出版されているのだけれど、さも自分の結果のように話していてちょっとずるい感じ。以前に彼の研究助成を査読して、やっぱりずるい書き方をしていた。そんな人なのかもしれない。
で、午後に別のセッションで偶然にも僕の前に座ったので、ナイストゥーミートゥーと声をかけてみた。僕のネームプレートを見て、向こうもビックリで。日本から来ているとは思わなかったらしい。夕方に待ち合わせして、アメリカ人に振られた新ネタ(上述)を披露しつつ、自己紹介をしつつ2時間ほど歓談。研究については面白いと言ってくれて、こうやってみたらどうだと建設的な意見を貰った。それと、僕たちは同じ方向性で考えていてやることは互いに近づいてきていると言われ(そうは思わないんだけど)、しばらく研究室に滞在して一緒にやらないかと言われ、彼の国の招聘ファンドを紹介してもらった(でも学位取得3年以内で駄目だった)。もし海外学振が採用されたら訪問する約束をした。やっぱり大御所の人は優しい。拙い英語もちゃんと聞いてくれる。ずるい人だと思っていたけど、取り込まれてしまいそうだ。今一番恐れていることは、彼の助成申請を酷評したのがばれること(汗)。それが採択されたかどうかは知らないけれど、もし研究費が潤沢であれば僕を招待してくれたかもしれない。


夜はISKW君が知り合った韓国人学生とベトナムレストランへ。


五日目
午前中は適当に発表を聞いて、KD君の知り合いのコロンビア人とその知り合いの中国人とメキシカンレストランへ。午後はレジリエンスのセッションに行こうと思っていたけど、ここにきて一番の睡魔に襲われ、隠れたところにあるソファーで2時間ほど寝る。ポスターセッションも適当に聞きまわって、夜はFKMRさんの知り合いのUT院生とオースティン名物のコウモリコロニーを見に行く。北アメリカ最大のコロニーで推定約100万匹。採餌のために19時半頃から巣を飛び立ち始めて、それが約1時間も続く。コロニーは市街地の近くの橋の下にあって、大勢の観光客が橋や川の観光船から見物している。その後、一同でメキシカンへ。


コウモリ100万匹の糞はコロニー下の川へのかなりの栄養負荷になるのではないだろうか。100万匹の糞1日分に含まれるNやPの量はどれくらいだろう。橋の上流と下流で生産者やベントスの群集構造は大きく変わっているのではないだろうか。夏にコウモリが活発になるのだとしたら、元々の生産性の季節サイクルを更に不安定化させる効果があるのではないか。そんな妄想。是非調べてください。


おおお、PPMRの話を先取りされてしまった。