外来種と捕食者と

朝から雪。今季一番の積雪だ。家に帰れるのだろうか。


学位論文のGeneral Introduction & Discussionを英文校閲に送った。
来週セミナーで紹介する論文、協力関係の話を中心に選んで印刷した。


2つ改訂が終わって、残りの原稿は2つ。繁殖調整モデルと同位体論文。まず前者から取り掛かろう。同時に、気分転換として、3月の学会発表用に休眠卵論文のスライドと、その後に行われるGCOEシンポジウム用にシクリッド論文のポスターの作成も進める。10日で目処を付けるよう。


改定稿を投稿したシクリッド論文について返事が来た。エディターがとても優しくて、図のわずかな変更のみ。10分で再投稿。


かなり苦労したが、色んなことを経験できた研究だ。この研究の第一歩はまず、元になったフィールド研究をしたアメリカ人とのやりとり。30年前の仕事について「モデルやったよ〜」と突然言われた時にはどんな気持ちだったのだろうか。彼の現在のメインお仕事は他に移りつつあるので、このモデル研究を検証してくれる期待は持てない。誰かフィールド調査してくれる人いないだろうか(場所はニカラグアだけど)。そういえば、ニカラグアからは、彼の紹介で新設奨学金の第一号として推薦を受けた。そんなに条件が良くないので断ったが、初めてのインターナショナルな関係を嬉しく思った記憶がある(既に2年前だ)。
この研究をもとに、ベルリンのITBにも滞在した。スイスに行って、魚類行動生態の超大御所Taborskyやクリーナー共生で有名なBsharyの研究室を訪問して発表させてもらった。発表する予定はなかったのだが、学会用に作成中のスライドと拙い英語で聞いてもらった(多分アホなアジア人だと思われたに違いない)。協力や利他行動とも関係あったので、国際学会でフランスを訪れた時にはSigmundにも個人的に聞いてもらった。この辺の時期に協力行動やゲーム理論について少し勉強したし、この研究を通じて世界の有名な研究者と交流を持てた。非常に面白い分野だが、諸事情(?)を考慮し、これ以上進むのは危険(?)な分野だと判断して、中心的な関心は他に移った。

原稿は、ゲーム理論が専門のWさんとシクリッド生態が専門のTさんに見てもらった。明日はWさん主催の研究集会なので直接お礼を言える。



学会やセミナー、公聴会などで作ったスライドを使いまわしたおかげで、休眠卵論文のスライドはほとんどできた。


映画館にエイリアンVSプレデター2を見に行った。忙しい中近々映画を見に行きたいと思っていたら、今日までだったので急遽。SFモンスターものが特に好きというわけではなく、ただ生態学的な興味として(?)。人間とエイリアンは寄主−寄生者系で、更にプレデターが捕食者でいる。まさにギルド内捕食。数年前にエイリアンVSプレデターのパート1が放映されていた時、新潟で学会があって、host-parasitoid-predatorのギルド内捕食のモデルを発表した。映画のワンシーンを使って説明したが、全くうけなかった。映画の出来は、パート1の方が面白かったかも。今度、アブラムシとその天敵群集を研究しているポスドクのKさんとの共同研究で、新たにギルド内捕食のモデルを作った。研究ではパート2やパート3は、パート1を超えよう。