セミナーと停電と

またオーストラリアからの招待講演。IWCの委員でもあるらしく、捕鯨問題の歴史や現在の捕鯨ルールについて。ノルウェーはIWCに非加盟、韓国は国内監督が不十分、ロシアはルール無視で、日本は調査捕鯨とかなんとか。自分が日本人であるのがばれないかとヒヤヒヤした(台湾人参加者は自分が日本人と知っているし、台湾では鯨食は禁止されているのも自分は知っている)。台湾人は日本とオーストラリアの問題は知らないのかもしれない。「科学的ルール」の制定経緯についての話が殆どで、モデルを使って正確に簡単に予測できると言う割には、結局現在のストックがどれだけと推定されているかは言わないのが歯がゆい。その点の質問が出ても「昔は少なかった、今は増えている」と答えるだけと濁す。反捕鯨を強調したトークではなかったけど、なんかなぁ。


夜、ラボを出ようと扉を開けた直後、部屋が真っ暗に。間違えて扉横の電源スイッチをオフにしたわけでもなく。ラボ内の学生にはぼくじゃないと説明するが、停電だぁーと叫ぶ声が、廊下のはじから、下のフロアから響き始める。どうやら建物全体が停電のもよう。外の広場では、でっかいステージを作って大音量のカラオケ大会。あいつらのせいだ、と愚痴りはじめるが、ふと気づいたかのように人々は実験機器をチェックしはじめる。案の定、データ死亡。全フロアから阿鼻叫喚の叫び声。建物の出口はオートロック。閉じ込められるのでは、という心配から出口に人だかり。なんだかんだで開錠されたようだけど、エアコン停止で気温も上昇。ちょっとしたパニック状態でした。